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大学院生の大塚康弘先生らの研究成果がOpen Heart誌に掲載されました
- 2025.01.7 | お知らせ
熊本大学病院の大塚康弘先生(循環器内科)、石井正将講師(医療情報経営企画部)、中村太志教授(医療情報経営企画部)、辻田賢一教授(循環器内科学)らは、CLIDASデータベースを用いた解析結果を、Open Heart誌に報告しました。
CLIDASは、冠動脈疾患に対して経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を施行した患者様の、血液検査値、心エコーデータ、心臓カテーテル検査データ、併存症、内服薬、長期予後などの情報を集約した、本邦7施設(自治医科大学、自治医科大学さいたま医療センター、東京大学、東北大学、九州大学、熊本大学、国立循環器病研究センター)合同のデータベースです。
これまでPCIを行った患者様における退院後の積極的な血圧コントロールが、その後の心血管イベントの抑制に寄与するとの報告は多くありますが、入院期間中の血圧コントロールによるその後の長期イベントへの影響については報告が少ない現状でした。今回CLIDASのデータを用いて解析し、PCI目的での入院期間中において、退院時の収縮期血圧が入院時のそれと比較し20mmHg以上上昇した群はそうでない群と比較し有意にPCI後3年間での出血イベントが多いことが明らかとなりました。
これらの研究結果によりPCI目的の入院期間中における血圧コントロールへの介入の重要性をリアルワールドデータで示しました。興味のある方は、ぜひご一読ください。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39719275/