Message from Professor of Medicine

教授挨拶

  • 熊本大学大学院
    生命科学研究部
    循環器内科学
    教授

    熊本大学病院
    循環器内科長
    心臓血管センター長/脳卒中・心臓病等総合支援センター長

  • 多様な個性が向かう、熊大循内のこれから

     循環器内科学のホームページをご訪問いただき、有難うございます。
     本年開設42年目を迎える熊本大学循環器内科ですが、“患者さんに学び、病態の本質を見つめる”気持ちを持ち続け、今後も積極的に、熊本県内外の循環器診療、研究、教育に貢献すべく、教室員とともに精進してまいる所存です。変わらぬご指導をどうぞよろしくお願い申し上げます。
     2016(平成28)年、教室を担って以降、「チームマネジメントはどうあるべきか」、折に触れて考えます。正解のない問いですが、いまのところ大切にしているのは、「人を理解しようとする姿勢」と「変化を恐れず多様性を取り込む勇気」です。伝統ある熊大循内だからこそ、この多様性を受け入れる変革には大きな勇気と決断を要しますが、挑戦を続けてまいります。
    “チャレンジ”としては、若手教育の充実に、この10年弱ずっと取り組んでまいりました。熊本大学の伝統を受け継ぎつつ、柔軟で風通しの良い医局文化の中で、臨床能力はもちろん、チーム医療の担い手としての人間性や探究心を重視した人材育成を行っています。当講座には県内外の多くの医学生・研修医が加わり、同門の医局員は国内外幅広い医療現場の最前線で多様に活躍しています。志高い若手医師が、それぞれの個性を活かしながらのびのびと研鑽できる環境がここにはあると自負しております。
    私が研修医、レジデントの時にそうであったように、“1日も早く一人前の循環器内科医として独り立ちしたい”、の願いを叶えるべく、臨床症例の活性化を整備しております。熊本大学循環器内科は、心不全、虚血性心疾患、不整脈、心筋症、弁膜症、肺高血圧、先天性心疾患、高血圧症など、循環器疾患のあらゆる領域において、高度かつ包括的な診療を提供しており、PCI、アブレーション、SHDインターベンション、BPA、ACHD、デバイスいずれの領域の手技も豊富に経験できる環境を整えております。研究面では、臨床現場の課題を起点としたトランスレーショナルリサーチを推進し、循環器疾患全般の病態解明、遺伝子・オミックス解析、AIを活用した画像診断や予後予測など、多角的な視点から検討を深めています。国内外の学会・研究機関との連携も活発であり、国際的な視野を持った研究者の育成にも注力し、海外留学も強く勧奨しています。
     循環器疾患は「命」と「生活の質」に直結する重要な分野です。私たちは、患者さんの一人ひとりの人生に向き合い、確かな医療と温かなケアの両立をめざして、日々研鑽を重ねています。熊本大学循環器内科の取り組みにご関心をお持ちの皆様、ぜひ今後ともご理解とご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。 2025(令和7)年6月 辻田賢一

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