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九山先生のトランスサイレチン型心アミロイドーシスに関する論文がJournal of the American Heart Association誌に掲載されました

当科の心血管予防医学共同研究講座 特任助教 九山直人先生、高潮征爾客員講師らは、熊本大学病院においてトランスサイレチン型心アミロイドーシスの治療薬であるタファミジスを1年以上投与した101名を対象として高感度トロポニンTやBNPといった心臓バイオマーカーの経時変化を確認したところ、投与1年後には高感度トロポニンTは有意に低下(=心筋障害の改善)が見られ、高感度トロポニンTおよびBNPが治療1年後に低下している症例は心不全入院や死亡をきたしにくく、逆に双方とも上昇する患者においてその後の心事故が多いことをJournal of the American Heart Association誌に報告しました。

タファミジスの治療効果を評価する上で心臓バイオマーカーはどの病院でも施行可能な簡便かつ客観的、特別な装置や専門知識を必要としない指標であり、心臓バイオマーカーから推測される治療効果を元に予後予測や今後治験が進んでいる新しい薬剤による治療の可能性について知見が得られることで、トランスサイレチン型心アミロイドーシス患者様の適切な治療選択が可能となることが期待されます。

 

https://www.ahajournals.org/doi/10.1161/JAHA.124.034518

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