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高潮征爾診療講師の心アミロイドーシスに関する研究結果がCirculation Journal誌に掲載されました

野生型トランスサイレチン型心アミロイドーシス患者様の30~50%に手根管症候群の既往症を有し、手根管症候群の手術後平均5~10年後に心アミロイドーシスを発症することが報告されています。手根管開放術を行った場合に摘出した滑膜には10~30%程度の割合でアミロイド蛋白が沈着していることが報告されていますが、滑膜にアミロイド沈着を有する患者様が、いつ、どれくらいの割合で心アミロイドーシスの徴候がみられるかについてはわかっていません。
今回700名の手根管症候群症例の摘出した滑膜を調べたところ、アミロイドの沈着は37%の方に見られ、男性および高齢者に陽性例が多いことがわかりました。摘出滑膜にアミロイド沈着を有する120名の方にご協力頂き、心臓の精査を行ったところ、トランスサイレチン型心アミロイドーシスと診断された症例は6名(5%)で皆様、心不全症状が全くない、もしくは軽微なごく初期の状態であることがわかりました。この研究結果はCirculation Journal誌に公開されています。
https://www.jstage.jst.go.jp/browse/circj/advpub/0/_contents
本研究にご協力頂きました皆様に感謝申し上げます。

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