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慢性冠症候群(chronic coronary syndrome:CCS)クリニック開設

当科は急性心筋梗塞といった“急性”冠症候群(ACS)に対して緊急のカテーテル治療で救命を行っておりますが、狭心症などの“慢性”冠動脈疾患の診断治療に関しては、専門診療科以外の施設においては対応に苦慮されることもあるかと存じます。
この領域において世界的には、旧来用いられてきた「安定冠動脈疾患(stable coronary artery diseases:”stable” CAD)」から、新たに提唱された「慢性冠症候群(chronic coronary syndrome:CCS)」へのパラダイムシフトが起こっています。これには、「冠動脈疾患は急性期から慢性期まで一連の疾患であり、病態の進行を抑制して“心筋梗塞”といったACSイベント発生を防ぐ治療は一生に及ぶ」という用語変更の意図が反映されており、これまでの「安定」という言葉が患者に想起させる、「もはや治療介入が必要な状態にない」という誤解を防ぐ意図もあります。
外来でよく遭遇する慢性冠症候群の患者像としては、
1.呼吸困難を含む「安定的な」狭心症の症状があり、CADが疑われる患者
2.新規発症の心不全または左室機能低下を合併した患者
3.ACSまたは血行再建術施行から1年未満の、症状が安定した患者
4.最初の診断または血行再建術施行から1年以上たった患者
5.冠攣縮や冠微小血管異常による狭心症の疑いがある患者
6.スクリーニング検査でCADが認められた無症候の患者
という6つのクリニカルシナリオが想定されています。
そこで熊本大学病院循環器内科では、開設以来40年近く世界をリードしてきたこの領域の診療・研究の経験を活かして、市民の皆様に最適な診断・治療を提供すべく、この度、慢性冠症候群CCSクリニックを開設することに致しました。
1.労作時息切れ、胸部絞扼感に潜む心筋虚血はあるのか(冠攣縮/微小循環障害)?
2.この症例の抗狭心症薬、二次予防治療は至適か?
3.無症候性心筋虚血症例のカテーテル治療の適否は?
4.基幹病院でのフォローアップが終了してしばらく経つが今後のフォローはどうしたらよいのか?
5.抗血小板薬含めた抗血栓薬は現時点で適正か?
といった症例でお困りの際は、ご紹介いただければと思います。

 

慢性冠症候群CCSクリニック

月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日
辻田賢一(主)

九山直人

山本英一郎(主)

日下裕章

松澤泰志(主)

平川今日子

山永健之(主)

石井正将

花谷信介(主)

山本正啓

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