Topics

高血圧症

不整脈がある人は、どきどきする。脈がとぶ。と言われる方が多いのですが、なかにはまったく無症状の人から、失神、心不全、突然死が不整脈の症状である場合もあります。
不整脈には、“放置してよい良性の不整脈”と、“治療を要する不整脈”とがあります。
不整脈がある・なしよりも、どんな種類の不整脈があり、治療が必要であるかどうかが重要です。

高血圧症とは?

高血圧症とは、くり返して測っても血圧が正常より高い場合を指します。
くり返しの測定で最高血圧が140mmHg以上、あるいは、最低血圧が90mmHg以上であれば、高血圧と診断されます。
但しこれ以下でも、最近は十分な降圧が望ましいことが実証されています。
理想的には、最高血圧が120mmHg未満で、最低血圧が80mmHg未満です。

ワンポインアドバイス!
血圧は高血圧の分類に入らなくても、より低い方が安全です。
軽度の血圧上昇も決して軽く見ない事です。

高血圧症に種類はあるの?

高血圧症の種類は主に2つに分類されます。

1.本態性高血圧症
これは未だに原因の判らないものを指し、高血圧症の約90%以上ががこの分類にあたります。

2.二次性高血圧症
体中に血圧を上昇させる原因がある時に二次性高血圧症と呼びます。
腎動脈狭窄・原発性アルドステロン症・褐色細胞腫等のように外科手術が必要な場合もあります。

高血圧症あら起こる病気はあるの?

高血圧の状態が長く続くと血管はいつも張りつめた状態におかれ、血管壁は徐々に硬くなります。これが高血圧による動脈硬化で、この動脈硬化は様々な血管に 生じ、脳出血や脳梗塞、大動脈瘤、腎硬化症、心筋梗塞、眼底出血などの原因になります。また、心臓は高い血圧に対抗するために無理をして、結果的に心肥大 がおこり、高度の場合は心不全に至ります。

日常的な生活で注意点はあるの?

禁煙をしましょう。
一昔前よりも厳しい禁煙運動が起こっております。自分のみならず他人への配慮も必要です。
お酒の飲み過ぎに注意しましょう。
飲酒量を減らすことや飲酒日を減らす努力が必要です。
肥満に注意しましょう。
最近、肥満者が急増しております。くれぐれもご注意を。
運動や労作について
その人の適正にあった運動を主治医と相談して決めてください
食事について
バランスの取れた食事が重要です。食材の基礎知識をできるだけ持つようにしましょう。最近は食塩の採り過ぎが再び社会問題になってきております。減塩がとても大事です。
排便について
排便時には血圧が上がります。普段から便秘を予防しましょう。
十分な睡眠と休養が必要です。
過度の労働や夜更かしは禁物です。また、人間関係やストレスを無くす様に常に心掛けましょう
寒さに気をつけましょう。
暖かい所から急に寒い所へ出ると血管が収縮し、血圧が上がります。特に冬は室内と外気との差をなるべく少なくするようにしましょう。
入浴について
あまり熱い湯ではなく、ぬるめの風呂に浸かりましょう。長湯も禁物です。

家庭での正しい血圧測定の方法ってあるのですか?

血圧は、運動、入浴、排便、食事、睡眠および精神状態等で大きく変わります。
測る前には、5~10分位は安静にして、条件を一定にした状態で測ることが望ましいです。
いつも同じ腕、同じ姿勢(座位)、同じ時間に測るようにしましょう。
朝は、起床後すぐ(食事、服薬の前に)、昼は測ることのできる人は昼食前に、夜は、食後ある程度時間がたって落ち着いてから、或いは寝る前が良いでしょう。

血圧の治療薬はあるの?

まずは、日常の生活を改善することから始めます。
それでも血圧の低下がない場合は薬剤が必要になります。
最近は、ゆっくりと確実に降圧できる優れた薬剤が何種類も出てきました。
薬物療法の恩恵は想像以上に大きいと思いますので、主治医と十分に相談して必要十分な量を使用してください。

この記事をSNSでシェア
Copyright © 熊本大学大学院生命科学研究部 循環器内科学 All Rights Reserved.