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藤崎智礼先生らの研究成果がJACC: Asia誌に掲載されました

藤崎智礼先生(国立循環器病研究センター心臓血管内科出向)、当院 白濱裕一郎特任助教(循環器内科)、辻田賢一教授(循環器内科学)らは、東アジア領域の動脈硬化性疾患の患者やハイリスク患者において、脂質低下療法が冠動脈プラークに与える影響について研究を行い、JACC: Asia誌に報告しました。

熊本大学循環器内科学講座には、これまでにPRECISE-IVUS試験(J Am Coll Cardiol. 2016;67(2):234-235.)をはじめとして、脂質低下療法が冠動脈プラークに与える影響を学術研究として報告してきた歴史があります。そのような背景がある中、本研究では、これまでの知見を統合するために系統的レビューおよびメタ解析を行い、脂質低下療法が冠動脈プラークの退縮や安定化に与える影響を調査した東アジア領域の合計48個の研究成果をまとめ上げています。結果、東アジア領域の動脈硬化性疾患の患者やハイリスク患者においても、LDLコレステロールを厳格に低下させる脂質低下療法が冠動脈プラークの退縮(Percent atheroma volumeの減少)や安定化(Fibrous cap thicknessの増加)と関連していることが明らかとなりました。これらの知見は、日本人を含む東アジア領域の患者における積極的脂質低下療法を支持する重要なエビデンスとなることが期待されます。本研究成果の詳細は、原著論文にてご確認いただけます。ご興味のある方は、ぜひご一読ください。

掲載ページ:https://www.jacc.org/doi/10.1016/j.jacasi.2025.05.016

論文名:The Effect of Lipid-Lowering Therapy on Coronary Artery Plaque in East Asia Population

著者: Fujisaki T, Shirahama Y, Sheng F, Ikeda K, Osada N, Tanaka S, Zhang Y, Tsujita K

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